SNSの嘘情報に騙されない!デマ・フェイクニュースを見抜く無料ツールと方法
SNSの情報、本当に正しい?デマやフェイクニュースを見抜くために
インターネットやSNSは、私たちの生活に欠かせない情報源となりました。知りたいことをすぐに調べたり、遠く離れた人とつながったりと、とても便利に使うことができます。しかし、その手軽さゆえに、不確かな情報や、意図的に作られた嘘の情報(デマ、フェイクニュース)もあっという間に広がってしまう危険性があります。
特にSNSでは、友達や家族からの情報のように見えても、それが誤りである場合があります。「まさか自分が騙されるなんて」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、巧妙に作られた嘘の情報は、誰でも信じてしまう可能性があるものです。
間違った情報を信じて行動してしまったり、知らずに誤った情報を広めてしまったりすると、自分自身や周りの人に思わぬ迷惑をかけてしまうことも考えられます。
この記事では、SNSで見かける情報が正しいかどうかを見分けるためのポイントや、無料で使える便利なツール、そして安全にSNSを利用するための心構えについて、分かりやすくご説明します。
SNSでデマやフェイクニュースが広がる理由とその危険性
なぜSNSでは、嘘の情報が広がりやすいのでしょうか。そして、それを信じてしまうとどのような危険があるのでしょうか。
なぜデマは広がりやすいのか
- 情報の伝わるスピードが速い: SNSは、投稿がすぐに多くの人に見られ、簡単に「いいね!」や「シェア(リツイート)」ができます。感情に訴えかけるような情報は特に、深く考えられずに一気に広まる傾向があります。
- 匿名性: 誰が発信しているのか分からないアカウントからの情報も多く、責任の所在がはっきりしないため、無責任な情報が流れやすい環境です。
- フィルターバブル: 自分の興味や考えに近い情報ばかりが表示されやすいため、多様な視点から物事を見ることが難しくなり、偏った情報を信じやすくなります。
- 悪意を持った第三者: 最初から人を騙したり混乱させたりする目的で、嘘の情報を流す人が存在します。
デマを信じる・広める危険性
- 詐欺やトラブルに巻き込まれる: 「お得な情報」や「寄付のお願い」に見せかけたデマで、金銭を騙し取られたり、個人情報を盗まれたりする危険があります。
- 社会的な混乱: 災害時に誤った避難情報が流れるなど、人々の冷静な行動を妨げ、混乱を引き起こす可能性があります。
- 人間関係の悪化: 友達や知人から送られてきた誤った情報を信じてしまい、その情報に基づいて行動した結果、トラブルになったり、情報を提供した側との関係が悪くなったりすることがあります。
- 自身の信用失墜: 不確かな情報を確認せずに拡散することで、「あの人の情報は信用できない」と思われてしまう可能性があります。
デマを見抜くための具体的なチェックポイント
SNSで流れてくる情報に接したときに、「これは本当かな?」と立ち止まって考えることが大切です。以下のポイントを参考にしてみてください。
1. 情報源を確認する
- 誰が発信していますか?: 個人アカウントか、ニュースサイトか、企業の公式アカウントかなどを確認しましょう。全く知らない個人からの情報や、匿名の投稿は慎重になる必要があります。
- 信頼できる情報源ですか?: 有名な報道機関、政府機関、企業の公式アカウントなど、普段から信頼できるとされている情報源からの情報かどうかを確認しましょう。見たことがないサイトやアカウントからの情報は注意が必要です。
2. 他の情報源と照らし合わせる
- 他のニュースサイトでも報じられていますか?: 一つの情報源だけでなく、複数の信頼できるニュースサイトなどで同じ情報が報じられているかを確認しましょう。特定の場所でしか見られない情報は、疑ってかかる必要があります。
- 検索エンジンで調べてみる: 情報の内容に関するキーワードで検索してみましょう。デマであれば、「これは嘘」「デマです」といった検証情報が見つかることがあります。
3. 情報が古いものではないか確認する
- いつの情報ですか?: 過去の出来事に関する古い情報が、まるで今起きていることのように拡散されることがあります。投稿された日時や、記事の日付を確認しましょう。
4. 感情的な言葉や表現に注意する
- 過度に感情を煽る内容ではありませんか?: 「いますぐシェアしないと大変なことに!」「絶対〇〇です!」といった、冷静な判断をさせないような強い言葉には注意が必要です。デマは、人の不安や怒りといった感情を利用して広まることが多いからです。
5. 不自然な点がないか確認する
- 文章におかしな点はありませんか?: 日本語が不自然だったり、誤字脱字が多かったりする場合、信頼性が低い可能性があります。
- 添付されている画像や動画は自然ですか?: 画像が粗い、合成されたような不自然さがある場合、偽物である可能性があります。画像検索(後述の無料ツールで紹介)を使って、その画像がいつ、どこで使われたものかを調べることも有効です。
- URLはおかしくありませんか?: 有名なサイトに見えても、URLが微妙に違う場合があります(例:
gooogle.com
のようにスペルが違う)。クリックする前にURLを確認する習慣をつけましょう。
無料でできる!デマ・フェイクニュースを見抜くためのツールと対策
特別な知識がなくても、無料で簡単に利用できるツールや、普段から心がけたい対策をご紹介します。
1. ファクトチェックサイトを利用する
「ファクトチェック」とは、ニュースや情報を事実と照らし合わせて検証することです。日本にも、メディアやNPOが運営するファクトチェックの取り組みがあります。
- FIJファクトチェックナビ: NPO法人ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が運営するサイトで、検証済みの情報や、ファクトチェックに関する情報を確認できます。SNSで話題になっている情報の真偽を調べる際に役立ちます。
- 各報道機関のファクトチェック記事: 読売新聞、朝日新聞など、多くの報道機関が独自にファクトチェック記事を公開しています。気になる情報があれば、普段利用しているニュースサイトで検索してみるのも良いでしょう。
これらのサイトで、検証済みの情報がないか調べてみましょう。もし検証されていなくても、「〇〇はデマ」といった注意喚起が別の信頼できる情報源から出ていることもあります。
2. Google画像検索(逆引き)を活用する
SNSで見かけた画像が、いつ、どのような文脈で使われたものかを調べるのに役立ちます。
- Google画像検索のサイトにアクセスし、カメラのアイコンをクリックします。
- 調べたい画像をアップロードするか、画像のURLを入力します。
- すると、その画像がインターネット上で使われている他の場所が表示されます。古いニュース記事に使われている画像が、現在の出来事のように見せかけて使われていないかなどを確認できます。
スマートフォンの場合は、Googleアプリなどから同様の機能が利用できる場合があります。
3. 検索エンジンで多角的に調べる
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、デマ対策の強力な味方です。
- キーワードを変えて検索: 一つの情報について、複数のキーワードで検索してみましょう。例えば、「〇〇病 治療法」だけでなく、「〇〇病 治療法 危険」「〇〇病 治療法 デマ」といった言葉を加えて検索することで、異なる視点からの情報や注意喚起を見つけやすくなります。
- 信頼できるサイトに絞って検索: 検索オプション機能などを利用して、特定の政府機関や研究機関のサイト(例: ドメインが
.go.jp
や.ac.jp
)の情報に絞って検索することも、信頼性の高い情報を見つける上で有効です。
4. SNSの設定を見直す・情報リテラシーを高める
ツールだけでなく、日頃の心構えも大切です。
- フォローするアカウントを見直す: 情報源として信頼できると感じるアカウント(公式機関、報道機関など)を積極的にフォローし、逆に、不確かな情報の発信が多いと感じるアカウントはフォローを外したりミュートしたりすることを検討しましょう。
- 「シェアする前に確認」の習慣をつける: 「これは多くの人に知らせるべきだ!」と強く感じた情報ほど、一度立ち止まって、本当に正しい情報なのか、広めても大丈夫な情報なのかを確認する習慣をつけましょう。不確かな情報は、安易に「いいね!」したりシェアしたりしないことが、デマの拡散を防ぐことにつながります。
- 家族と話し合う: 特に、お子様がSNSを利用している場合は、一緒にインターネットやSNSの情報の見分け方について話し合う機会を持ちましょう。「知らない人からの情報は鵜呑みにしない」「気になることがあったら親に相談する」といったルールを決めておくことも大切です。
まとめ:あんしん・安全なSNS利用のために
SNSは便利な反面、嘘の情報に触れてしまう危険性も潜んでいます。しかし、むやみに怖がる必要はありません。
情報の真偽を見分けるための基本的なポイントを知り、ご紹介したような無料ツールを賢く活用することで、デマやフェイクニュースに騙されるリスクを減らすことができます。
- 情報源を確認する
- 他の情報源と照らし合わせる
- 感情的な表現に注意する
- 不自然な点がないか探す
- ファクトチェックサイトや画像検索を活用する
- 安易なシェアはしない
これらの心がけと対策で、あなた自身とあなたの大切な人を、SNSの嘘情報から守ることができます。
SNSをあんしん・安全に楽しむために、日頃から少しだけ注意を払ってみてください。