SNSの心ない言葉、どうすれば?誹謗中傷から身を守る無料対策
SNSの楽しさと潜む危険
インターネットを通じて世界中の人とつながれるSNSは、私たちの生活を豊かにしてくれるツールです。遠く離れた家族や友人と気軽にコミュニケーションをとったり、共通の趣味を持つ仲間を見つけたりと、その可能性は広がり続けています。
一方で、SNSには残念ながら危険も潜んでいます。個人情報の流出や詐欺など、様々なリスクが指摘されていますが、特に多くの人が経験する可能性のある問題の一つに「誹謗中傷」があります。
心ない言葉や、根拠のない批判、攻撃的な投稿は、SNSの楽しさを一瞬で奪い、深い傷を残すことがあります。特に、お子様のSNS利用について不安を感じている保護者の方にとっては、このような問題は他人事ではないでしょう。
このガイドでは、SNSで誹謗中傷という問題に直面した場合、あるいはそうなることを防ぐために、私たち一人ひとりができる具体的な無料の対策についてご紹介します。技術的な知識がなくてもすぐに実践できる方法を中心に解説しますので、どうぞあんしんしてお読みください。
SNSにおける誹謗中傷とは
SNSにおける誹謗中傷とは、特定の個人や団体に対して、攻撃的、侮辱的、あるいは虚偽の情報に基づいて行われる一方的な批判や非難などを指します。匿名アカウントからの攻撃、些細な誤解からの集団での非難、デマの拡散などが含まれます。
なぜSNSで誹謗中傷が起こりやすいのでしょうか。一つの理由として、匿名性が挙げられます。実名や顔を出さずに利用できるプラットフォームでは、普段は言えないような心ない言葉を気軽に投稿してしまう人がいます。また、文字だけのコミュニケーションは感情が伝わりにくく、意図しない誤解を生みやすいという側面もあります。
誹謗中傷を受けてしまったら?具体的な無料対策
もし、SNSで誹謗中傷や攻撃的な投稿を受けてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。感情的にならず、冷静に対応することが大切です。ここでは、すぐに実践できる無料の対策をいくつかご紹介します。
1. 無視する、反応しない
心ない投稿に対して、反論したり感情的に反応したりすることは、事態をさらに悪化させることが少なくありません。攻撃的な相手は、あなたの反応を見てさらに攻撃をエスカラートさせる可能性があります。多くの場合、無視するのが最も効果的な対応です。反応しないことで、相手は張り合いをなくし、攻撃をやめることがあります。
2. 相手をブロックする
対象のアカウントからの投稿を一切見ないようにし、相手からもあなたのアカウントが見られないようにする最も直接的な方法です。ほとんどのSNSプラットフォームには「ブロック機能」が備わっています。この機能を使えば、対象のアカウントからのメッセージや投稿が表示されなくなり、精神的な負担を軽減できます。
ブロックしても、そのアカウントがSNS上に存在し続けることや、他の方法で接触を試みる可能性はゼロではありませんが、まずは直接的な接触を断つための有効な手段です。
3. SNSプラットフォームの通報機能を利用する
ほとんどのSNSサービスでは、不適切または利用規約に違反する投稿やアカウントを報告(通報)できる機能を無料で提供しています。誹謗中傷は、SNSの利用規約で禁止されている行為であることがほとんどです。
通報を受けたSNS運営側は、その内容を審査し、規約違反と判断すれば投稿の削除やアカウントの利用制限などの措置をとってくれます。通報の手順は各SNSで異なりますが、アプリ内のメニューや設定から簡単に利用できるようになっています。
4. 証拠を保全する
誹謗中傷の投稿は、後で削除されてしまう可能性があります。万が一、警察や弁護士に相談する必要が出てきた場合に備え、証拠を残しておくことが重要です。
具体的には、誹謗中傷を含む投稿やプロフィール画面のスクリーンショットを撮っておきましょう。可能であれば、投稿された日時やURLなども一緒に記録しておくとより確実です。ただし、証拠を保全すること自体がストレスになる場合は、無理せず、まずはブロックや通報など、精神的な負担を減らす対策を優先することも考えてください。
誹謗中傷を未然に防ぐための対策
誹謗中傷を受けてしまう前に、リスクを減らすための対策も重要です。こちらも特別な技術や費用はかからず、簡単な設定変更や日々の意識で可能なものばかりです。
1. 個人情報につながる情報の投稿を控える
住んでいる場所、勤務先、学校名、子供の顔や学校行事の写真など、個人が特定されうる情報の投稿には慎重になりましょう。これらの情報が組み合わされることで、思わぬ形で個人が特定され、攻撃の対象となるリスクが高まります。
2. プライバシー設定を見直す
多くのSNSには、自分の投稿を誰に見せるかを細かく設定できる「プライバシー設定」があります。「友達まで公開」「特定のリストの人だけ公開」など、公開範囲を限定することで、見知らぬ人からの攻撃リスクを減らすことができます。設定方法は各SNSで異なりますが、アカウント設定メニューの中に必ず用意されていますので、一度確認してみてください。
3. 投稿内容に気をつける
自分自身も、他者を傷つけるような言葉を使わないように注意しましょう。匿名であっても、インターネットの向こうには生身の人間がいます。誰かの意見や投稿に対して批判的な気持ちになった場合でも、感情的な言葉ではなく、建設的で穏やかな表現を心がけることが、自身の安全を守る上でも大切です。
まとめ:あんしんしてSNSを利用するために
SNSでの誹謗中傷は、誰にでも起こりうる残念な問題です。しかし、必要以上に恐れるのではなく、万が一に備えて対策を知っておくことが大切です。
今回ご紹介した「無視・ブロック」「通報機能の利用」「証拠の保全」といった無料の対策は、技術的な知識がなくてもすぐに実践できます。また、「個人情報に注意する」「プライバシー設定を確認する」といった未然に防ぐための対策も、SNSをあんしんして利用するために非常に有効です。
もしあなたが、あるいはあなたの大切な人がSNSで心ない言葉に傷つけられてしまったら、決して一人で抱え込まないでください。信頼できる家族や友人、学校の先生などに相談することも、心をケアするためには非常に重要です。
SNSは、正しく、安全に利用すれば、私たちの生活を豊かにしてくれる素晴らしいツールです。この記事が、あなたがよりあんしんしてSNSを利用するための一助となれば幸いです。