SNSの「友達申請」本当に安全？見知らぬ人とのつながりのリスクと対策
SNSを利用していると、全く知らない人から友達申請がきたり、ダイレクトメッセージ（DM）が送られてきたりすることがあります。特に、お子さんがSNSを利用している場合、どんな人とつながっているのか、メッセージのやり取りをしているのか、心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、SNSで知らない人と安易につながることによって生じる可能性のある危険性と、そうしたリスクから身を守るために、誰でも無料でできる具体的な対策やSNSの機能について解説します。
知らない人とのつながりに潜む危険性
SNSは趣味や興味を共有する人々と簡単につながれる便利なツールですが、見知らぬ人との交流には注意が必要です。そこにはいくつかの潜在的な危険性が隠されています。
個人情報の搾取
知らない相手が、巧みな会話を通じて名前、住所、電話番号、学校名、勤務先といった個人情報を聞き出そうとする場合があります。聞き出された情報は、悪用されたり、他の危険な人物に渡されたりする可能性があります。
詐欺や悪質商法への誘導
「簡単にもうかる話がある」「特別な情報を教える」など、甘い言葉で誘い出し、詐欺や悪質商法に巻き込もうとするケースがあります。知らない人からの投資話や副業の誘いには特に注意が必要です。
偽情報やデマの拡散
知らないアカウントが、意図的に偽の情報やデマを流布していることがあります。こうした情報を信じて拡散してしまうと、自分自身が加害者になったり、混乱を引き起こしたりする可能性があります。
なりすましアカウント
知人や友人、企業、有名人になりすましたアカウントから連絡がくることがあります。なりすましアカウントは、偽の情報を送ってきたり、個人情報をだまし取ろうとしたり、フィッシングサイトへ誘導したりする目的で利用されることがあります。本物そっくりでも、細部が異なっていたり、不自然な日本語を使っていたりする場合があります。
コミュニティトラブルへの巻き込み
トラブルを抱えたコミュニティや、悪意のあるグループに意図せず巻き込まれてしまう危険性もゼロではありません。一度関わってしまうと、抜け出すのが困難になることもあります。
無料でできる具体的な対策
こうした危険性から身を守るために、特別なツールを購入したり、難しい設定をしたりする必要はありません。ほとんどの場合、SNSプラットフォームが提供している無料の機能や、少しの心がけで十分な対策が可能です。
安易な友達申請の承認・メッセージへの返信を避ける
最も基本的な対策は、知らない人からの友達申請を安易に承認したり、不審なメッセージに返信したりしないことです。相手が誰なのか分からないうちは、関わらないのが一番安全です。
ブロック機能を活用する
迷惑なメッセージを送ってきたり、不審な行動をとるアカウントからは、きっぱりと距離を置きましょう。ほとんどのSNSには「ブロック機能」があります。この機能を使うと、相手からのメッセージや投稿が見えなくなり、相手からも自分のアカウントが見えなくなります。
SNSアプリの設定画面や、相手のプロフィールページから簡単にブロックできます。
報告機能を利用する
偽アカウント、不適切な投稿、嫌がらせなど、プラットフォームの規約に違反していると思われる場合は、「報告機能」を使ってSNS運営に知らせましょう。これにより、プラットフォーム全体の安全性が保たれ、他のユーザーを危険から守ることにもつながります。
報告は匿名で行える場合が多いので、安心して利用できます。
プライバシー設定の見直し
自分の投稿やプロフィール情報が、誰に見えているか確認しましょう。多くのSNSでは、「友達のみ」「相互フォローのみ」など、投稿やプロフィール情報を閲覧できる範囲を細かく設定できます。
知らない人からのアクセスを防ぐために、公開範囲を限定的に設定することをおすすめします。これにより、意図しない個人情報の拡散を防ぐことができます。
二段階認証を設定する
アカウントの乗っ取りを防ぐために、「二段階認証」は非常に有効な無料のセキュリティ対策です。パスワードを入力するだけでなく、登録した電話番号に送られてくるSMSコードや、認証アプリを使ったコードなど、もう一つの方法で本人確認を行う設定です。
設定方法は各SNSで異なりますが、アカウント設定やセキュリティ設定の項目にありますので、必ず設定しておきましょう。
信頼できる情報源か見極める
知らない人からの情報、特にURLやファイルの添付があるメッセージには警戒が必要です。送られてきたURLが正規のものか、企業の公式情報と比較するなど、安易にクリックしたり、開いたりせず、信頼できる情報源からのものか慎重に見極める習慣をつけましょう。
まとめ
SNSで知らない人から友達申請やメッセージがくることは珍しくありません。しかし、そこには個人情報の危険、詐欺、なりすましといった様々なリスクが潜んでいます。
こうした危険から身を守るためには、安易に見知らぬ人とつながらないこと、そしてSNSが提供する無料の「ブロック機能」や「報告機能」、「プライバシー設定」、「二段階認証」といった機能を適切に利用することが非常に重要です。
これらの簡単な対策を実践することで、より安心してSNSを利用することができます。不審な接触があった場合は、一人で悩まず、信頼できる家族や友人、または関係機関に相談することも大切です。安全なSNS利用を心がけましょう。